土木・建築構造物の総合メンテナンス −株式会社 月形−      −確かな技術で資産をガードする− ■土木・建築構造物の総合メンテナンス
化学的腐食
ひび割れ
浮き
剥離
ジャンカ
コールドジョイント
錆汁
エフロレッセンス
中性化
塩害
凍害
アルカリシリカ反応
科学的腐食
たわみ
変形
疲労
溶出・摩耗
内部欠陥
表面気泡(あばた)
すりへり
汚れ(変色)
特殊環境下での劣化
 
 
 化学的腐食とは、外部からの二酸化炭素や塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸、酢酸などの有機酸などの浸入により、内部の水和物の分解・反応生成物の溶出・反応に伴う膨張などによってコンクリート自体の耐力の低下ひび割れの発生、溶解剥落が生じる現象です。さらに化学的腐食が鉄筋部分にまで達すると、コンクリートの鉄筋保護能力が失われることになります。
 
 化学的腐食を受けるおそれがあるのは、主として下水道関連施設化学工場、温泉地などの構造物であり、その場合、樹脂ライニング等のコンクリート保護層が表面に施されることが多いようです。そのため、これら構造物の性能低下は、コンクリート保護層の変質(脆弱化、変色など)を経てコンクリートの変質が生じるまでの潜伏期、コンクリートの変質が鋼材位置に達するまでの進展期、鋼材の腐食が進行する加速期、コンクリートの断面欠損や鋼材の断面減少などによって構造物の性能低下が顕著となる劣化期に区分されます。各劣化過程は、表−1のように区分されます。
 
表−1 各劣化過程の定義
 
 コンクリートを構成するカルシウム化合物はアルカリ環境下において化学的に安定ですが、中性・酸性領域では不安定となり分解が生じます。通常の環境下では、コンクリート内部はアルカリに保たれますが、外部から酸が浸入すると、内部のカルシウム化合物は以下の反応によって分解することになります。
 
 Ca(OH)22HCa2+2H2O
 
 3CaO2SiO23H2O6H3Ca2+2SiO26H2O
 
 3CaOAl2O3CaCl210H2O6H3Ca2+Al2O33H2OCaCl210H2O
 
 3CaOAl2O3CaSO412H2O6H3Ca2+Al2O33H2OCaSO412H2O
 
 3CaOAl2O33CaSO432H2O6H3Ca2+Al2O33H2O3CaSO432H2O
 
 このため、酸性物質と接触する環境下では多かれ少なかれ化学的腐食を受けます。ただし、カルシウム化合物の分解速度は化合物の種類によって異なります。また、硫酸塩との接触では、コンクリート中の未水和物または水和生成物と反応して化合物を生成する際に膨張を伴い、この時の膨張圧によってコンクリートを劣化させるものが有ります。
 
 3CaOAl2O33Ca2+3SO42-32H2O3CaOAl2O33CaSO432H2O
 
 3CaOAl2O3CaSO412H2O2Ca2+2SO42-20H2O3CaOAl2O33CaSO432H2O
 
 化学的腐食によって劣化した構造物の外観変状とそれに対応する標準的な性能低下は、それぞれ表−2、3のようにまとめられます。
 
表−2 構造物の外観上のグレードと劣化の状態
 
表−3 構造物の外観上のグレードと標準的な性能低下
 
 
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